脱毛とは

脱毛とは、体毛を何らかの方法で意図的に除去する事をいいます。
最近では、女性のみならず、男性専門の脱毛クリニックやメンズエステなども増えており、ムダ毛処理は男女問わず、身だしなみの一つともいえるかもしれません。

医療脱毛やサロンでの脱毛、家庭用脱毛器での脱毛は、どれも毛のメラニン色素にレーザーや光を照射して行われます。これにより、毛根を弱らせて毛が生えてこないようにする方法が一般的です。

どの方法も脱毛効果が期待できますが、あくまで毛根を弱らせているだけなので、二度と生えてこないというわけではありません。

医療機関で行うレーザー脱毛のメリット・デメリット

クリニックで施術を受けられる脱毛には、針を刺して毛根を死滅させる『ニードル脱毛』と、毛根を弱らせる『レーザー脱毛』があります。
より一般的なのはレーザー治療脱毛で、毛の黒いメラニン色素に反応するレーザーを照射し、毛根を弱らせて毛が生えてこないようにします。

レーザー脱毛のメリット

・サロンで行われているフラッシュ脱毛に比べて約3倍の出力があるため、強力な脱毛効果が得られ、短期間で効果を実感しやすい
・1回の施術時間が短く、通院回数も少ない
・広範囲を一度に脱毛できる
・黒ずみ解消などの美容効果も期待できる
・医師が皮膚の状態を確認しながら施術を行ってくれる
・医療レーザー機は医療従事者しか取り扱うことができないので、安心して施術が受けられる
・施術中の火傷、施術後の肌荒れなどの皮膚トラブルが起こった場合でも、常駐の医師が診察、処置、薬の処方、経過観察などを行ってくれるので安心できる
・痛みが心配な場合や痛みに弱い人はオプションで麻酔を導入してもらえるクリニックが多い

医療脱毛のメリットは何といっても医師が常駐していることでしょう。薬の処方や緊急時の対処も安心です。
麻酔の導入を行ってもらえるのも大きな特徴といえます。

レーザー脱毛のデメリット

レーザー脱毛のデメリット
・メラニン色素に照射するので、白髪や薄毛には効果が薄い
・日焼けしてしまうと出力を抑えて照射しなければならなくなり、効果が薄くなってしまう。また、日焼けの度合いによっては施術自体ができなくなってしまう
・シミ、アザ、ホクロは火傷のリスクが高まる
・保険適用外なので費用がクリニックによって異なり、高額な場合が多い
・サロンのフラッシュ脱毛と比較して強力な出力で照射するので肌への負担が大きい
・他の脱毛と比べて痛みが強い

医療脱毛はどうしても高額になってしまいますが、最近では脱毛の流行に伴い、クリニックの競争も激しくなっています。キャンペーンやセット料金を導入するクリニックが増え、高額とはいえ、以前に比べてコストパフォーマンスも随分良くなっています。

また、シミやアザ、ホクロなどの火傷のリスクはありますが、医師の判断で保護シールなどを貼ってレーザーが当たらないようにするのが一般的です。そのため、そこまで心配する必要はないでしょう。

サロンで行うフラッシュ脱毛のメリット・デメリット

フラッシュ脱毛はレーザー脱毛とほぼ原理は同じで、メラニン色素に反応して毛根を弱らせ、毛が生えてくる周期を遅らせます。
サロンでのフラッシュ脱毛のメリット・デメリットは以下の通りです。

フラッシュ脱毛のメリット

・医療脱毛に比べて痛みが少ない
・豊富な料金プランやお得なキャンペーンを実施している事が多く、低価格で脱毛を受けられる
・サロンの数が多く、大手のエステサロンは全国に店舗数を増やしているので通いやすい
・回数を重ねるごとに自己処理が楽になり、脱毛やムダ毛処理にかける時間が減る
・ある程度、通う頻度を調整できる

フラッシュ脱毛のデメリット

・医療機関のレーザー脱毛に比べて出力が劣る
・数週間から数カ月に一度、継続して通わなければならなないので、脱毛に時間がかかる
・肌荒れや日焼けなどに注意したり、脱毛後の飲酒・入浴・激しい運動などを避けたりするなど、日常生活で注意が必要になる
・眉毛、もみあげ、うなじなど、脱毛できないまたは、し過ぎない方がいい部位がある
・ワキ脱毛をすると、汗が多くなったと感じることがある
・埋没毛、肌荒れ、乾燥、火傷など、皮膚トラブルが生じた場合、サロンでは対処できないので、専門の医療機関の受診が必要になる

サロンのフラッシュ脱毛はレーザー脱毛より出力が劣る分、回数を重ねて通わなければいけません。短期間で行いたいという方には、デメリットになるでしょう。

また、ワキを脱毛すると、毛がなくなって汗の流れが邪魔されなくなるので、汗が多くなったと感じることが多いです。しかし、実際には汗の量が脱毛で増える事はありませんし、サラサラしている汗なら臭いも殆どないので心配ありません。

家庭用脱毛器を使った脱毛のメリット・デメリット

最近では家庭用脱毛器がかなり出回るようになってきました。値段は安い物では2万円前後、高価な物だと20万円ほどもする物まで様々です。

家庭用脱毛器のメリット

・自宅で自分の好きな時に気兼ねなく脱毛できる
・1台持っていれば、追加料金の心配をせずに脱毛できる
・ほとんどの場合、他の脱毛よりコストが安く済む
・一般の方でも取り扱えるよう、安全で肌に優しい仕様になっていることが多い
・美顔や美肌機能が付いている物もある

家庭用脱毛器は1台持っていれば、それ以上の追加料金や他の部位も脱毛したいと思った時にお金がかからないのが最大のメリットです。

また、レーザー脱毛やフラッシュ脱毛と比べると家庭用なので当然出力が劣りますが、メラニン色素への反応は凄く良いので、太い毛や硬い毛には効果が大きいです。

家庭用脱毛器のデメリット

・家庭用脱毛器なので出力が弱く、産毛などには効果が出にくい
・出力が劣るので、脱毛に時間がかかる
・冷却装着機能がないので熱さや痛みを感じることがある
・自己判断で取り扱うので、間違った使い方をすると、肌を傷つけてしまったり、火傷になったりするなど、思わぬ事故を招いてしまう
・出力の調整やどれくらい照射するかなど、自分で判断しなければならない
・脱毛後の肌のお手入れも全て自分でやらなければならない

家庭用脱毛器のデメリットは、全ての作業を自分で行わなければならず、トラブルがあってもほとんど自己責任になってしまうことです。
しかし、クリニックやサロンが近くにない、通う時間がないという方には家庭用脱毛器が良いかもしれません。

おわりに

今回は医療機関でのレーザー脱毛、サロンでのフラッシュ脱毛、家庭用脱毛器での脱毛のメリット・デメリットについてお伝えしました。

どんな方法もメリットとデメリットがあるので、医療機関やサロンに一度相談しに行ったたり、レビューを調べてみても良いでしょう。
目的や予算、体質や生活スタイルを考え、どの方法が自分に合っているのか慎重に判断してほしいと思います。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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