ハワイへいくまでの経緯

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インタビュアー 村中僚太(以下:Ryota): 本日はよろしくお願いします。では早速なんですが、どういう経緯でハワイに行くことになったか。きっかけから教えていただけますか?

みのり先生(以下、Minori先生):よろしくお願いします。私は元々北海道出身なのですが、昔からセラピストになりたいという気持ちがありました。高校を卒業したら鍼灸マッサージの学校に行こうか、大学に行こうか迷っていたくらいです。

Ryota:なぜセラピストになりたいという気持ちが強かったのでしょうか?

Minori先生:割と家族が医療系の家庭で、患者さんの体は治せてもそれだけでは不十分だという気持ちがありました。そこから心も体もケアできるセラピストになりたいという気持ちが芽生えていったのだと思います。結局鍼灸マッサージの学校に行きたかったのですが、道内にはマッサージの国家資格を取れる学校が無かったので、大学で心理学を学ぶことにしました。

Ryota:大学を卒業してから心理学を活かした仕事をしたり、一般企業で就職したり、セラピスト以外として生きることは考えなかったのですか?

Minori先生:実は一度大学を卒業してから一般企業で働いたのですが、半年足らずで、自分の本当にやりたいことと違うと気づき退職しました。 ハワイには大学時代一度、旅行で訪れており、ハワイ伝統のロミロミマッサージを学びたかったのでハワイに留学することを決めました。 日本では、リラクゼーションのマッサージは無資格でも施術出来てしまいます。
しかし、ハワイは州公認のマッサージスクールで定められたカリキュラムをこなし、州の試験に合格しなければセラピストになることは出来ません。 技術だけではなく、解剖学、生理学などの基礎をしっかり学びたかったので一年間、ハワイ島、マウイ島で勉強をして州公認のマッサージ資格を取りました。

鍼灸の世界へ

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Ryota:そこから鍼灸師の資格もやはり必要と思った理由はどうしてですか?

Minori先生:やはり日本でこれからセラピストとしてやっていくとなった時に、ハワイ州公認のマッサージの資格だけでは弱いと思ったのと、しっかりと治療ができる人になりたいと思い、鍼灸の学校に行くことを決めました。

Ryota:では一年ハワイでマッサージの勉強をした後、日本に戻ってこられたのですね?

Minori先生:はい。実はハワイから帰国したその日から、夜間の鍼灸学校の授業を受けていました(笑)そこから3年間仕事をしながら学校へ通っていました。

Ryota:鍼灸学校はいかがでしたか?

Minori先生:昼間サロンで働いていたのですが、朝9時前に出勤し、夜5時半まで仕事、そしてそこから学校に行っていたので体力的にきつかったです。ただ同級生に看護師や柔道整復師の資格をすでに持っている人がいたりして、色々と刺激になりましたし、とにかく夢に向かって必死だったので毎日充実していました。

そして再びハワイへ。ハワイでの1日、暮らし

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Ryota:そこから学校を卒業、国家資格を取ってハワイにまた行くことになったきっかけと、今のハワイでの1日について教えてください。

Minori先生:日本で働いていたサロンのオーナーと今働いているクリニックのオーナーが知り合いで、ハワイのクリニックで学ばせていただくことになりました。今働いているクリニックは鍼灸やマッサージだけでなく、カッピングや薬膳、古武術の練習も行なっているクリニックなのですが、セラピストとして鍼灸だけじゃなく、視野を広げたいという気持ちもハワイ行きを後押ししました。
1日の流れとしましては朝7時ごろに起床し、9時前にはサロンに到着、開院の準備、そして仕事が終わるのが6、7時といった感じです。月、金曜日は先ほど述べた古武術の訓練があるので院を3時に閉め、私たちセラピストも練習に参加します。

Ryota:古武術ですか!面白そうですね。

Minori先生:鍼灸でも陰陽のバランスが大事なように、セラピストとして治すだけでなく、体の壊し方を知っているというのは重要だと思います。どこまでいけば骨は折れるのか、関節を痛めるのか等、知識があることがとても治療に活きてきます。

Ryota:そこまで複合的にやられている施設で患者さんは保険等は使えるのでしょうか?実際そこで鍼灸の施術もみのりさんが行なっているのですか?

Minori先生:患者さんには実費でお支払いいただいています。一回来院するとマッサージ、カッピング、鍼灸治療、治療後の薬膳のスープを含め85ドルです。 実はハワイは州で認められた資格を持っている人しか、ドクターとして鍼灸治療が出来ないのでハワイで鍼灸をする場合、大学院に行く必要があります。 ですので私はマッサージの資格を活かしセラピストとして、マッサージをしたり対応させていただいております。
英語はあまり元々得意では無く、患者さんの半分くらいは日本語がわかる駐在員や、現地に移住された日系の方なので、割となんとかなったりします。 英語で分からない表現は、ドクターと患者さんの会話を聞きながら、出来る限り吸収する努力をしています。

Ryota:今勤めているクリニックの収入や、ハワイでの生活費について少し教えていただけますか?

Minori先生:ハワイは観光地として有名なだけあって生活コストは結構高いですね。それでいて福利厚生(家賃補助、交通費等)は一切ないので結構生活するのは大変です。
クリニックのお給料はインセンティブ制度もあるので、自分の担当が増えると若干お給料に反映されます。しかし私はあまり金銭的な理由で職場を選んでいません。目先の収入よりも、ここで自分自身を最大限に成長させて未来に繋げていくことの方が重要だと思っています。

今後の豊富、日本の鍼灸界を外から見て若い鍼灸師へメッセージ

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Ryota:最後に今後の豊富や、若い世代の鍼灸師へのメッセージがあればお願いします。

Minori先生:ハワイで今後大学院に行って鍼灸師として働くよりも、ゆくゆくは日本とハワイを行き来しながら自分のやるべき事を全うしていきたいと考えています。ハワイで学んだ、身体・心・魂を包括的に見て治療していく視点や、医術としての鍼の技術を日本に還元してたいと考えています。
日本の鍼灸界についてですが、ハワイの鍼灸師はドクターと同じような扱いです。例えば血液検査の結果から生活指導を行なったり、漢方を処方することもできます。日本でも鍼灸師一人一人が治療家として自信と誇りを持てるような未来にしていきたいです。
若い世代に伝えたいメッセージとしてはもっと視野を広げていってほしいですね。働く場所も日本だけでなく、私やRyota先生のように海外でも良いし、鍼灸師だからって鍼灸で治すことだけに拘らず、食事や運動療法、心へのアプローチなどを含めた広い視野で患者さんをケアできるような人が出てきて欲しいし、私もそうなりたいと思っています。

<あとがき>

ハワイでさらに経験を積み、ハワイと日本を行き来しながら、学んだ事を多くの方々へ還元していきたいと話すみのり先生。ゆくゆくは温泉や食事療法を併設した施設を作りたいと楽しそうに語ってくれました。ハワイの雄大な自然と調和した、生活が垣間見れる、Minori先生のインスタグラムを是非一度ご覧ください!
(インタビュアー:村中 僚太)

みのり先生 プロフィール

鍼灸師
ハワイ州マッサージセラピスト

経歴
2010年 ハワイ島・マウイ島にマッサージ留学
2015年 鍼灸免許取得
2016年〜 オアフ島ホノルルにある東洋医学をベースとしたホリスティック統合クリニックに勤務

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